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前科なしにしてほしい

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1 盗撮事件と前科

盗撮は、各都道府県の迷惑行為防止条例違反に当たり、50万〜100万の罰金または、6か月〜1年の懲役刑が課されます。起訴されれば、軽くても罰金20万円の判決がなされ、前科がついてしまいます。したがって、前科がつかないようにするためには、起訴されないようにしなければなりません(これを不起訴といいます)。

2 盗撮事件と不起訴

では、不起訴にするにはどうすればよいのでしょうか。不起訴には、大きく分けて、①嫌疑なし(嫌疑不十分)②起訴猶予というものがあります。①嫌疑なしとは文字通り、被疑者は犯人ではなく、実質的に無罪であることを言います。嫌疑なしを狙う場合は、被疑者が犯人でないことの証拠を弁護人が独自に集める他、不利な供述をしないようにアドバイスをします。次に②起訴猶予は、被疑者が犯人であることは間違いないのですが、犯罪の態様、被疑者の性格、生活状況、示談の有無などを総合考慮して、検察官が今回だけは起訴を見送り、不起訴にすることを言います。特に重要なのが、示談があることです。盗撮の場合は、示談があれば、ほぼ100パーセントの確率で起訴猶予になります。したがって、盗撮事件で起訴猶予を狙う弁護人の主な活動は、被害者との示談ということになります。

3 前科の不利益

前科の不利益には、事実上のものと法律上のものが考えられます。まず、事実上の不利益は、会社を解雇される、婚姻が困難になる、家族が差別待遇される等があります。もっとも、これらは前科が公にならなければ生じない問題ですので、公になるかがポイントと言えます。公になる一番の原因は、新聞やネット等のマスコミの報道です。報道されるかどうかは、逮捕の有無、被疑者の職業、被疑者の年齢(20歳未満であれば少年法により、実名報道はされません)でほとんど決まります。被疑者の職業が医者、公務員、上場企業等の場合は、報道される可能性が高くなります。また、報道されなくても公になる場合として、逮捕勾留により長期の身体拘束がなされ、会社に露見することがあります。その後、会社から刑事処分の報告を求められ、罰金等になっていれば、前科を前提に懲戒処分がなされます。

次に、法律上の不利益ですが、罰金の場合はほとんどないと考えてよいでしょう。特定の資格は制限されますが、ごくわずかです(医師法4条3号等)。再度、罪を犯したときに量刑上不利益になるくらいでしょうか。やはり、勤務先に露見することが一番の不利益と考えられますし、盗撮の相談者もその点を気にする方がほとんどです。

なお、前科は法律上の用語ではなく、一般的に使われている用語です。記事では、以前刑に処せられた事実を前科としています。

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